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秩父札所30番「法雲寺」~楊貴妃との縁が深い朱色の観音堂~

秩父札所巡り
法雲寺

法雲寺
■住所:埼玉県秩父市荒川白久
 432
■駐車場:あり
■電話:0494-54-0108
【御朱印受付 基本情報】
■受付時間:8:00~17:00
 ※11月~2月は16:00まで
 ※12:00~12:30は昼休憩
■定休日:なし
■御朱印料:500円
 ※2巡目以降は200円

観音堂から見た本堂と納経所。石段を上った小高いところに観音堂がある。

13世紀中頃の鎌倉時代に開創されたといわれる寺院。本尊の如意輪観世音菩薩は唐の第6代皇帝である玄宗が寵愛していた楊貴妃を供養するために自ら彫ったという言い伝えが残っており、「楊貴妃観音」とも呼ばれている。唐様の方形造りで朱色の観音堂は6間(約10.9m)四面で、周囲に回廊を巡らせてあるのが特徴。この観音堂は江戸時代の元和元年(1615)に建立されたという。本尊は秘仏で厨子の扉は閉じられているが、毎年4月18日の縁日に開帳。また、法雲寺には天文5年(1536)のものをはじめとして中世の納札も保存されており、秩父札所の変遷を知る重要な資料とされている。

Kとの秩父札所巡りで8番目に訪れたお寺。
国道140号から荒川に架かる平和橋を渡り、西武鉄道・西武秩父線の白久駅の前から南下。谷津川沿いを走る鄙びた山あいの道を進んだ先に立っているのが「法雲寺」だ。近くには平将門の隠し湯ともいわれる白久温泉がある。

「法雲寺」の境内に足を踏み入れて最初に抱いたのは、山懐に抱かれた緑豊かな庭園という印象だ。
木々に囲まれた中に観音堂が鎮座する景色は、心を和ませてくれる落ち着いた空気が漂っていた。

「法雲寺」の入り口。
観音堂へと続く石段。
観音堂の正面の石段は40段ほどある。

観音堂の正面にある石段は傾斜が少々急で、歩きづらいところもある。もし転びそうな不安がある場合は、本堂に向かって左側に参道があるので、そちらから回ってもいいだろう。こちらの参道のほうが正面の石段より比較的なだらかだ。

「法雲寺」の本堂。
本堂の奥に参道がある。
本堂のほうから回った参道の石段は、観音堂正面の石段よりもなだらかで歩きやすい。
脇の参道から見た観音堂。
観音堂の向かって右側に出る。

観音堂では正面の引き戸を開けて参拝。終わったら引き戸を閉めることを忘れずに。
ちなみに、観音堂の左側にはお寺が収蔵している古納札や宝物が展示されているので、こちらも見逃せない。

向かって左側の引き戸の奥に寺宝がある。
回廊にある擬宝珠のレプリカ?

寺宝はお寺の裏山から出土した「天狗の爪」、観音を信仰した龍が天へ昇る際に残していったという「龍の骨」、霊夢に現れた異国の美人が残したとされる「唐鏡(楊貴妃の鏡)」の3つ。
また、1530~1550年代の古納札からは、この頃すでに秩父札所が33か所ではなく34か所になっていて、日本百番観音霊場が成立していたことがわかる。

楊貴妃観音が祀られるようになった逸話を描いた扁額。
観音堂の回廊にあるオブジェ。上は「飛龍乃松」、下は「峰棒(別名:斧折れ)」。
観音堂の手前にある桧葉は樹齢400年以上といわれ、「イトヒバ」と呼ばれている。
観音堂の左側に並ぶ地蔵菩薩。よだれかけは新しく、大切にされていることがよくわかる。
観音堂正面の石段のそばに鎮座する観世音菩薩像。その台座にはわずか24文字の「延命十句観音経」が刻まれている。
奉納された楊貴妃観音の絵馬。
境内に佇むガマちゃん。
「法雲寺」の案内板その①。
「法雲寺」の案内板その②。

「都会の喧騒を離れ」という言葉がぴったりの「法雲寺」は観音堂の前に浄土庭園が広がっており、心に安らぎをもたらしてくれる。
このときは「観音院」で苦労することになるとも知らず、ワタシとKはほのぼのとしていたのだけれども…。

池のそばにある納経所。
「法雲寺」の御朱印。
観音堂の前の緑豊かな浄土庭園。

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(お出かけ日:2024年11月10日)
※施設情報は2024年11月時点のものです。

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