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秩父札所9番「明智寺」~安産や子育て祈願で知られるお寺~

秩父札所巡り
明智寺

明智寺
■住所:埼玉県秩父郡横瀬町横瀬
 2160
■駐車場:あり
■電話:0494-24-3125
【御朱印受付 基本情報】
■受付時間:8:00~17:00
 ※11月~2月は16:00まで
 ※12:00~12:30は昼休憩
■定休日:なし
■御朱印料:500円
 ※2巡目以降は200円

鎌倉時代の建久2年(1191)、明智禅師の開創といわれる寺院。本尊の如意輪観世音菩薩は恵心僧都(源信)の作とされる。また、安土桃山時代の天正年間(1573~1592)、横瀬の里に盲目の母親と暮らす親孝行の少年が観音のお告げを受け、小堂で観音経の二句を一心に唱えたところ、翌朝には母親の目が見えるようになったという言い伝えが残る。江戸時代には6間(約10.9m)四面の観音堂があったが、明治16年(1883)の落雷で焼失。その後100年以上にわたって仮堂のままだったが、平成2年(1990)に現在の観音堂が再建された。この観音堂は2間(約3.6m)六面の六角堂になっている。明智寺は安産や子育ての観音菩薩として有名で、1月16日と8月16日の縁日には各地から女性の参拝者が訪れる。

Kとの秩父札所巡りで14番目に訪れたお寺。
国道299号を横瀬町町民会館の前で南下。そのまま坂道を上っていくと「明智寺」がある。

「明智寺」は5番札所「語歌堂」と同じように、周囲に壁がないので開放感たっぷり。身近にあるお寺といった趣きで、ワタシは子どもの頃に習字を教わっていたお寺を思い出してしまった。
ちなみに「明智寺」は「語歌堂」とともに「長興寺」の境外仏堂になっている。

民家風で素朴な雰囲気の「明智寺」。
入り口に立つお地蔵さま。

こちらのお寺はさほど広くないので、車を降りてすぐにお参りができてしまう。
お参りしたとき、観音堂の中に掲げられた母子にまつわる扁額について、Kからとんでもないひと言が…。どんな言葉かはのちほど公開しますので。

右側の窓口が納経所。左側の建物は庫裏になっている。
「明智寺」の御朱印。

納経所で御朱印をいただいたあとは境内の散策へ。ただし、「明智寺」の敷地は町中にあるような、ちょっとした公園くらいの広さなので、さほど時間はかからなかった。

境内にある小さな祠の中には、文塚とお地蔵さまが並んでいる。文塚は宝永元年(1704)に建立され、女性が願いごとを書いて納めたという。

安産や子育て祈願のお寺として親しまれている「明智寺」には、こんな言い伝えも残っている。

文塚の隣に立つ子育観世音の像。

寛弘年間(1004~1012)、一条天皇の皇后が難産で苦しんでいるとき、恵心僧都が作った如意輪観音の尊像を安置して祈願すると無事に出産。その後、尊像は女人難産の苦を救うというお告げを残して飛び去ったが、明星の導きによって横瀬で見つかったという。

昭和初期、南東にある天狗山で見つかったという板碑。秩父地方特有の青石製。
納経所のそばにある小さな休憩所。写真を撮ろうとしたら西日が…!

ワタシが驚いたのは、お寺の近くにUBE三菱セメント株式会社・横瀬工場があること。7番札所「法長寺」でも見かけた、あの巨大工場だ。そのため、お寺の前をダンプカーが何台も通っていた。
工場の向こうには武甲山がデデンと構えており、その光景はなんともシュール。自然と歴史と工業、一見すると混じり合わないような景色が楽しめることでも「明智寺」はワタシの印象に残っている。

秩父札所34観音霊場」一覧はこちらから >

(お出かけ日:2024年11月11日)
※施設情報は2024年11月時点のものです。

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