「憧れの露天風呂つき部屋へ! in 静岡①「黄金の湯」~足湯で車酔いを吹き飛ばせ!?~」からのつづき
昼食のあとは本日のお宿にチェックインする15時まで土肥温泉を散策することに。
そこでワタシが第一候補としてKに提案したのが…。
「龕附天正金鉱」こそ土肥のパラダイスだ!!
土肥は室町時代の1370年頃から金山があることで知られ、江戸時代、さらには明治~昭和時代にかけて大変に栄えたという。
現在も土肥温泉には金山にまつわる施設が2つ残っている。「土肥金山」と「龕附天正金鉱」だ。
ワタシが下調べしたところでは、「家族で楽しめる金のテーマパーク」を銘打たれた「土肥金山」に対して、「龕附天正金鉱」はどこか地味な雰囲気が…。しかし、マイナー志向のワタシが迷わず選んだのは「龕附天正金鉱」だった。
龕附天正金鉱
(天正金鉱)
■住所:静岡県伊豆市土肥2851
■営業時間:8:00~17:00
■休業日:無休(不定休)
■入場料:大人 800円
中高生 600円 小人 400円
※団体料金あり
■駐車場:あり
■電話:0558-98-1258
伊豆でも最古級とされる手掘りの坑道跡。400年以上前の後北条氏の時代に武田家の金掘衆(山師)が竪坑を掘削。安土桃山時代の天正5年(1577)にその竪坑を横から斜坑を掘り進めた坑道ではないかと考えられており、江戸時代初期には「柿の木間歩」と呼ばれていた。ほぼ当時のまま残されており、伊豆市指定文化財となっている。
「龕附天正金鉱」は土肥の中心街から国道136号を南下して数分のところにある。道沿いにある看板と2階建ての受付が目印だ。
こちらで受付をすませると、「しばらくお待ちください」と言われ、受付の前で待っていると杖をついたおじいさんが到着。こちらのおじいさんが金鉱の案内人を務める山田さんらしい。そう、「龕附天正金鉱」は山田さんのガイドつきで、金鉱についていろいろと教えていただけるのだ。
金鉱の入り口に向かう途中で、まずは山田さんが金の精錬方法を解説。
山肌のところどころに模型が展示されているのだが、その模型が手作り感いっぱいで、小道具まで作り込まれているところも注目のポイント! さすがに古びてきているものの、完成したばかりの頃はさぞきれいだっただろうと思える出来栄えだった。
続いては、山道の途中にある展示室へ。こちらにはさまざまな道具や鉱石がところ狭しと並んでいる。
このあたりでワタシやKは既視感を覚えた。ワタシたちが大好きな『探偵!ナイトスクープ』にて、桂小枝師匠の定番ネタだったパラダイスシリーズで見たことがあるような…。「龕附天正金鉱」はそのくらい手作り感にあふれているのだ。そして、ワタシはこういうところがけっこう好きだ。
山田さんにいろいろと説明していただきながらのため、「龕附天正金鉱」の入り口に至るまでに10分以上はかかったと思う。ただ、こういうときにワタシはガッツリと話を聞いてしまうため、ガイドが多少長くてもあまり気にならない。
金鉱内で謎の看板を発見!?
そしていよいよ「龕附天正金鉱」内部へ!
もちろん、山田さんのガイドつきだ。山田さんは杖をついているというのに金鉱の中をズンズン進んでいき、要所要所で立ち止まってはガイドしていく。息が上がった様子もなく、本当に元気な方だ。
では、こちらからは内部の様子をたっぷりとご覧いただこう。
ちなみに、こちらの金鉱が「龕附」とされているのは、壁がアーチ状にえぐられた「龕」が最奥部にあるからだ。
「龕附天正金鉱」は長さが約60mあり、当時の掘削や換気の技術ではそれ以上掘り進むことは危険とされた。その最奥の印であるととともに、龕には山の神を鎮めるという意味も込められているとのことで、山の神の象徴が刻まれている。ちなみに、龕がある坑道というのは全国的にも珍しいのだとか。
Kが撮影した写真も1枚だけ載せておこう。
こちらを見ていただければ、なぜワタシたちがパラダイスだと感じたのか、『探偵!ナイトスクープ』ファンならばわかっていただけるはずだ。
ワタシは山田さんのガイドを夢中で聞いていたので気づかなかったのだが、なぜに金鉱内部で「オールナイト」…。
お楽しみはこれで終わらない。受付近くの金銀鉱脈で、槌とノミを使った手掘り体験もできるのだ。さらに、掘った石は持ち帰ることもOK! もちろんワタシたちは喜んで参加し、石を持ち帰らせていただきました。
結局、ワタシたちは「龕附天正金鉱」で1時間以上も楽しんでしまった。山田さん、いろいろと教えていただきまして、ありがとうございました!
さまざまなお楽しみが詰まった「龕附天正金鉱」、山田さんにはいつまでも元気にガイドをしていてほしいな、と思う。
「憧れの露天風呂つき部屋へ! in 静岡③「清雲寺」~伊豆に日蓮聖人一代記あり~」へつづく
(お出かけ日:2022年12月27日~12月28日)
※施設情報は2024年12月時点のものです。