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秩父札所24番「法泉寺」~奈良時代に起源がある由緒ある寺院~

秩父札所巡り
法泉寺入り口の石碑と石段

法泉寺
■住所: 埼玉県秩父市別所1586
■駐車場:あり
■電話:0494-23-0943
【御朱印受付 基本情報】
■受付時間:8:00~17:00
 ※11月~2月は16:00まで
 ※12:00~12:30は昼休憩
■定休日:なし
■御朱印料:500円
 ※2巡目以降は200円

縁起によると、奈良時代の養老元年(717)に越前の泰燈大師が秩父を訪れた際、夢のお告げを受けて加賀から白山を勧請して白山観音を祀ったのが始まりとされる。中世には白山修験者の拠点となったが、明治5年(1872)の修験禁止令が発布されたことを機に臨済宗に所属。3間(約5.5m)四面の観音堂は方形造りで、江戸時代の中期に建立された。こちらの観音堂は前面に仁王門を組み込んでいるため、表の桟唐戸が凹字形にくぼんだ奥にあるのが特徴。本尊の聖観世音菩薩は高さ25cmの一本造りで、蓮華の上に座っている。4月18日の縁日には約10mに及ぶ大数珠を、輪になって座った地元の人々が念仏を唱えながら回す「廻り念仏」という行事が催されることでも有名。

Kとの秩父札所巡りで17番目に訪れたお寺。
埼玉県道72号 秩父荒川線沿いにあり、荒川に架かる佐久良橋と巴橋の真ん中あたりに位置する。
駐車場は県道72号を挟んでお寺のはす向かいにあり、この県道は意外と交通量が多い。特にお寺に向かって左側は道がカーブになっていて車が見えづらいので、道を渡るときはしっかりと左右を確認してからにしたほうが安全だ。

さて、境内に続く石段だが、こちらは116段ある。「一直線のきざはし」とも呼ばれているようで、その呼び名のとおりまっすぐ延びている。
正確には117段あるが、最上段は霊場の中ということで数には含めないのだとか。
上から見ても下から見てもかなりの勾配なのがわかり、石段がすり減っているところもちらほら。上り下りするときは手すりにつかまりながらのほうがいいだろう。
ただ、観音堂は高台にあるだけに、石段の最上部からはきれいな武甲山を望めるのがうれしい。

石段の上にある境内はこぢんまりとした印象で、きれいに掃き清められている。木立に囲まれた境内は静寂に包まれていて落ち着いた雰囲気だ。

前述のとおり、「法泉寺」の観音堂は前面の左右に仁王門を備えた珍しい形になっている。そのため、ご本尊の聖観音はちょっと奥まった部分に鎮座。他にも阿弥陀如来や十一面観音なども祀られている。

また、お堂の柱がすべて八角柱になっているのもこちらの観音堂の特徴だ。

観音堂は賽銭箱の左右が仁王門になっている。
仁王門の側面。写真ではわかりにくいが柱は八角形だ。
御神木の龍泉層塔。
上部には小さな龍が。

お参りをしたあとは御朱印をいただく。K曰く、お寺の方は「笑顔の優しい方」だったとか。確かにそうだったかも。

Kは石段上りで疲れたようで、休憩所でひと休み。確かに80段目あたりでペースが落ちていた。

「法泉寺」の納経所。
境内には休憩所もあり。
「法泉寺」の御朱印。
手水舎にいる龍。日差しのおかげで影が…。
石段の上でのんびりしている寝そべり一休さん。
境内の奥には黒文字の木が植えられている。
六地蔵の横の平和観音。
境内に並ぶ六地蔵。
他にも古い石塔があった。
「観音霊験記」の扁額。昔、恋ヶ窪に慈悲深い遊女がいた。彼女が口の病に悩んでいると、秩父から来た僧に楊枝を与えられ、これで口内をすすぎながら白山観音に祈ったところ快癒したという。

また、観音堂の裏には白山神社がある。

こちらは明治時代になると小山の上に遷座され、別所村の村社として栄えたという。しかし、老朽化のため150年ぶりに「法泉寺」の脇に遷座されたのだとか。

境内の裏手から見える白山神社。
白山神社の建物は比較的新しい。

116段の石段があるという予備知識はあったものの、実際に目の前にしたときにはさすがに「これを上るのか…」と思ってしまった。
それでも上る苦労以上の喜びが境内にはある。「長泉寺」はそんなお寺だ。

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(お出かけ日:2024年12月30日)
※施設情報は2025年1月時点のものです。

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