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巴の港の文学少女 in 北海道③【湯倉神社】松前神楽をすぐそばで堪能!

旅行記
松前神楽

下調べのため、函館に関するさまざまなサイトを旅行直前に見ていたときのことだ。
ワタシたちが函館に入る8月20日、「湯倉神社」で「真夏の怪談話と松前神楽の夕べ」というイベントが開催されるという。
オカルト系のネタが大好きであり、YouTubeが流行りはじめた頃に「心霊どうでしょう」という動画に出演した(させられた)ワタシが怪談に惹かれないわけがない!
心霊系のネタが大嫌いなKもこのイベントには興味を抱いたようで、20日の夕方は「湯倉神社」へ行くことが決まり…。

思ったより広い「湯倉神社」の境内に驚き

ホテルでしばらく休んだワタシたちは16時30分頃にホテルを出発。
さっそく函館市電1日乗車券を使い、30分ほどかけて終点の湯の川駅まで移動する。

湯の川駅から「湯倉神社」までは歩いて数分。
不案内な町を初めて歩くときは周りの景色が珍しくて楽しい一方で、少々不安にもなるものだ。しかし、交差点の向こうに大きな鳥居が見えたので、神社の位置はすぐにわかった。

「湯倉神社」に着いてみると、イベントがあるという以外に予備知識がまったくなかったため、けっこう大きな神社のようで驚いてしまう。
境内の入り口にあった「夏詣カフェ」の看板はワタシが抱く「神社」のイメージとはかけ離れていたが、なんだか微笑ましかった。

境内の案内板。
こちらはカフェの看板。若々しい感じがナイス。
ポスターはいかにも「神社のイベント」といった趣き。

【湯倉神社】基本情報

湯倉神社
■住所:北海道函館市湯川町
 2-28-1

■駐車場:あり
■電話:0138-57-8282

御神木のイチイ。樹齢は約370年とか。

室町時代の享徳2年(1453)頃、腕の関節痛に悩んでいたきこりが湧き湯を発見。ここで湯治をしたところ快癒したため、そのお礼に薬師如来を刻んで小さな祠に祀ったのが湯倉神社と湯の川温泉の始まりとされる。また、江戸時代に松前藩が調べたところによると、元和年間(1615~1624)には湯座に薬師如来を祀っていたという。承応2年(1653)に当時千勝丸という幼名だった松前藩の第4代藩主・松前高広が重い病気にかかった際、母親の清涼院が「松前の東に病に効く温泉がある」という神のお告げを夢で受け、ここで千勝丸を湯治させたところ回復。清涼院はそのお礼として、社殿の改築や砂金で作った薬師如来像の安置などを行ったという。明治9年(1876年)には村社に列格。昭和16年(1941)に現座の社殿が造営された。

人生初の御朱印は「湯倉神社」で

ワタシたちが「湯倉神社」に着いたのは17時過ぎだったがイベントは18時から。まだ間があるせいか、境内にはほとんど人が集まっていなかった。

そこでワタシたちは境内が混む前に軽く腹ごしらえ。イカの塩辛和えじゃがバターと、「湯倉神社」のご利益に合わせた「えんむすび」を購入してイベントに備える。

それにしても、函館に来てからのワタシたちは食べてばかりだ。イベントのあとは函館の味を堪能すべく、すでにお店の目星もつけてあるというのに…。

境内はまだまだ静か。
塩むすびとじゃがバター。

食後は腹ごなしを兼ねて境内をぶらぶらと散策。

「湯倉神社」は大きな社務所があり、そちらに行ってみると夏詣限定の御朱印を授与中というお知らせが! 「限定」という言葉に弱いワタシは御朱印をいただく。実はこれが人生初の御朱印だった。

社務所にいたのは若い巫女さんと、宮司さんと思しき男性で、ワタシたちの目には親子のように見えた。
このお二方はとても親切で、「湯倉神社」についてほぼ無知なワタシたちに対しても、にこやかに対応していただく。
「湯倉神社」はどこか活気があり、みんなに馴染んでもらおうというような気概を感じた。もしかしたら、その雰囲気作りに巫女さんがひと役買っているのかもしれない。

夏詣限定の御朱印。
「因幡の白うさぎ」の神話にちなんだ「なでうさぎ」。
本殿の裏側にある「豊受稲荷神社」へと続く鳥居。
湯川地区にて衣食住の神様として信仰を集める「豊受稲荷神社」。
みこし殿には開運小槌が置かれている。
竹林の前には白い玉砂利で作られたうさぎが。
涼しげな音を響かせていた風鈴。

何気なく見た松前神楽が面白い!

そして18時からはお楽しみの夏詣緊急企画「真夏の怪談話と松前神楽の夕べ」がスタート!
この頃になると人が集まってきていたが、ワタシたちはかなり早めに来ていたので、怪談や神楽が披露される拝殿に無事入ることができた。
ただし、ワタシたちは思いっきりヨソ者ということもあり、自分たちなりに遠慮して最前列には陣取らず、前から2列目の席に座る。

イベントは函館で活動する講釈師・荒到夢形の怪談から。
ただ、最初のほうで披露した小ネタが少々スベり気味になってしまうという痛恨事! 拝殿の中が涼しくなってしまい、以後は「最後まで怪談を聴いてもらえるだろうか…」と他人事ながらハラハラしてしまった。

続いては北海道南部の伝統芸能である松前神楽の奉奏。
もともとは松前藩の城中で行われていたために「お城神楽」とも呼ばれ、江戸時代になると神職によって盛んに行われたものが松前神楽だという。

ワタシは神楽自体をまともに見たことがなく、どんなものなんだろう…ぐらいの軽い気持ちでいたら、これがかなり面白い! おまけにすぐ目の前で披露されているのだから臨場感も満点。最初に解説があったおかげで概要がつかめていたので、所作の細かい意味まではわからずとも十分に楽しめた。

おかげで思わず魅入ってしまい、正直、写真撮影どころではなかった。かろうじて撮影した写真も焦ってボケボケ。その中でも少しは見られるものを掲載しておこう。

伝統芸能というと、ワタシはちょっと敷居が高いような気がしていたが、決してそんなことはなかった。そもそも実際に接してみないと、それが面白いかどうかもわからない。何事も食わず嫌いはよくないなぁ…と反省させられた次第だ。

イベント終了後、松前神楽に大満足のワタシたちが拝殿を出ると、本殿の前には長蛇の列が! 地元のみなさんはどうやら19時からの回に来るようにしていたようだ。

ワタシとKはキャンドルに火が灯されて賑やかな雰囲気が増した境内を通って湯の川駅へ。
ほんの数日前に知ったイベントでこんなに大きな満足感が得られるとは…「湯倉神社」に来て本当によかった。

「海鮮処 函館山」で海の幸をたっぷりと!

ホテル近くまで戻ったワタシたちは、あらかじめ調べておいた居酒屋「海鮮処 函館山」へ。
函館に来たら、やっぱり海の幸を味わわないと!

【海鮮処 函館山】基本情報

海鮮処 函館山
■住所:北海道函館市松風町
 10-15

■営業時間:17:00~24:00
 ※日曜日のみ16:00~23:00
■休業日:月曜日
■駐車場:あり
■電話:0138-22-7747

「海鮮処 函館山」の活イカ。

こちらのお店は函館市電・松風町駅から歩いて数分。
なかなか大きな店構えからちょっと高そう…と思ったが、Kと2人でお酒と海の幸をたっぷりいただいて12,000円ほど。決して高くなかったし、どの料理もおいしかった。Kなんて活イカを前にして、ニンマリと満足そうな笑みを浮かべていたし。

お通し。
炙り〆カンパチ?
生ガキ。
寿司の盛り合わせ。
納豆オムレツの「山の玉子屋さん」。
カマンベールチーズフライとカリカリチーズ揚(おそらく)。
「函館山 海鮮アヒージョ」ではないかと思われ…。

こちらの「海鮮処 函館山」は魚介類だけでなく、肉料理や揚げ物も豊富。
ワタシたちは海の幸メインになってしまったが…。もし次に訪れることがあったら、他の料理も味わってみたいなぁと思う。

結局、ホテルに戻ったのはは22時半頃。
初日からフルスロットルで函館観光をしてしまったが、最終日まで体力がもつのだろうか。

「巴の港の文学少女 in 北海道」一覧

①【函館食道楽】初日からグルメ三昧!
②【函館スポット巡り】マニアックな穴場を探してあっちこっち
③【湯倉神社】松前神楽をすぐそばで堪能!
④【五稜郭】五稜郭タワーからラッキーピエロまでまるっと楽しむ!
⑤【函館山】町が浮かび上がる夜景に疲れも吹っ飛ぶ!?
⑥【はこだて自由市場】COFFEEマルシェのイクラ丼で朝食を
⑦【函館市文学館】学術員さんの石川啄木の解説は聞き応え十分!!

⑧【函館市北方民族資料館】北方民族の歴史と文化を学べる、見どころ満載の資料館

(お出かけ日:2022年8月20日~8月22日)
※敬称略させていただきます。
※施設情報は2025年2月時点のものです。

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