8月21日。
昨日とは打って変わって快晴となったこの日、ワタシたちは9時頃に起床。
昼前にホテルを出たワタシたちが最初に向かったのは…。
五稜郭散策の前に海鮮丼で腹ごしらえ
ホテル近くの函館市電・松風町駅から市電に乗り、15分ほどで五稜郭公園前駅に到着。
そこから10分ほど歩いて向かったのは「五稜郭公園」。やっぱり函館に来たら「五稜郭」に行かないと! 実は2017年に函館を訪れたときはスルーしているのだが…。
ただ、「五稜郭」は「五稜郭公園」や「五稜郭タワー」など見どころは多いが、どれもサイズが大きい。そこでまずワタシたちは「五稜郭タワー」2階にある「四季海鮮 旬花」で朝食兼昼食を摂ることに。腹が減っては…ですからねぇ!
【四季海鮮 旬花】基本情報
四季海鮮 旬花
■住所:北海道函館市五稜郭町
43-9 五稜郭タワー2F
■営業時間:
11:00~15:30
17:00~21:30
■休業日:年中無休
■駐車場:なし
■電話::0138-30-6336
寝起きというわけではないものの、この日の最初の食事から海鮮丼を注文するとは…。旅行前、確かに函館では海の幸をたっぷり楽しもう! という話はしていた。それでも改めて写真を見返してみると、いきなり食べすぎなんじゃないかと心配になる。それでもおいしいので、決して箸は止まらないのだが…。
歴史が学べ、景色を楽しめる「五稜郭タワー」
食後は本格的に「五稜郭タワー」の散策を開始。
2017年に近くを通ったときは遠くから見て「あれは消防署の火の見櫓か?」と思ったが、間近で見るとデカい! あのときは火の見櫓と勘違いしてしまい失礼しました。
【五稜郭タワー】基本情報
五稜郭タワー
■住所:北海道函館市五稜郭町43-9
■営業時間:9:00〜18:00 ■休業日:年中無休
■展望料金:大人 1,200円 中・高校生 900円
小学生 600円 小学生未満 無料
※団体料金 他あり
※2025年4月1日からの料金になります
■駐車場:なし ■電話:0138-51-4785
五稜郭公園に隣接して立っている、五稜郭跡を俯瞰できる五角形のタワー。展望台の2階は地上90mの高さに位置する。昭和39年(1964)に五稜郭の築城100周年を記念して、高さ60mの初代タワーが完成。平成18年(2006)にオープンした2代目タワーは避雷針を含めて高さが107mある。展望台からは特別史跡の五稜郭をはじめ、函館山や津軽海峡を望めるほか、こちらの展望台には五稜郭や箱館戦争の歴史を学べる「五稜郭歴史回廊」、強化ガラスの床から下が見えるようになっている「シースルーフロア」などもあり。
当たり前だが「五稜郭タワー」からの眺望は素晴らしい! 星形をした「五稜郭」の全景だけでなく、函館周辺の景色も見られるのがいい。「高いところは景色がいいなぁ!」と素直に思ってしまった。
展望台の五稜郭歴史回廊には箱館戦争の情景を立体化した精巧な情景模型があり、これが出色の出来なのだ。
これらの模型を見ているだけでも、箱館戦争の流れがなんとなく理解できてしまう。ワタシたちはかなり時間をかけて情景模型を見ていたし、大人から子どもまで写真に収めていた。
この他にもグラフィックでの説明もあり、展示物はかなりの充実ぶり。これだけでも展望台に上る価値がある。
展望台のほんの一部だが、床が透明になっているシースルーフロアもある。
こちらは床が抜けることはまずないとわかっていても…足下を見るとさすがに怖い! 子どもの頃だったら喜んで上に乗ったろうが、すでに半世紀を生きて衰えが目立ってきたワタシにはさすがに無理だった。
箱館戦争といえば、やはり新撰組の土方歳三だろう。榎本武揚が率いる旧幕府軍に参加した土方は要職に就き、自ら戦場に赴いたが最期はこの地で戦死を遂げた。そういった経緯から「五稜郭タワー」には土方の像がいくつか設置されている。
実は土方とワタシは地元が近い。そのため、土方にどうしても親近感を抱いてしまうし、もちろん東京都日野市にある「土方歳三資料館」にも行ったことがある。ただし、新撰組の隊士の中で一番好きなのは、池波正太郎の「幕末新選組」の影響で永倉新八なのだが。この作品で描かれた永倉はあまりにも生き生きとしていたので。
結局、ワタシたちは展望台で2時間ほど過ごす。それくらい展示物が充実していた。
そして、タワー内はショップも豊富しており、ジェラートショップ「MILKISSIMO」でひと休み。疲れたときには甘いものが一番ですからねぇ!
「箱館奉行所」で激動の時代に思いを馳せて
続いては、ワタシたちが先ほど眼下に見た「五稜郭公園」へ。
何気なく見下ろしていたが、実はけっこう広いんじゃ…。
【五稜郭公園】基本情報
五稜郭公園
■住所:北海道函館市五稜郭町44
■郭内入場時間:
5:00~19:00(4~10月)
5:00~18:00(11~3月)
■休業日:年中無休
■利用料金:公園内無料
※有料施設あり
■駐車場:なし
■電話:0138-31-5505
(五稜郭公園管理事務所)
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箱館戦争にて旧幕府軍の最後の砦となった城郭跡。現在は国の特別史跡に指定されている。平成22年(2010年)には、城郭内にあった江戸幕府の箱館奉行所を復元。園内では約1500本のサクラをはじめ、フジやツツジ、スイレンなど四季折々の花が楽しめ、冬になれば雪に包まれた幽玄な景色が広がる。
城郭内へ向かう橋を渡っている段階で、「この公園はけっこう広いんじゃないか…?」という考えがちらつく。
この日はけっこう日差しが強く、歩いているとどうしても体力を消耗してしまう。「五稜郭タワー」でがっつり見学したあとだったからなおさらだ。
それでも「箱館奉行所」が見えてくると、ワタシたちのテンションは大幅にアップ!
復元されて新しい建物とはいえ、歴史を感じさせてくれる建物はやっぱりいい。
現在、奉行所の建物が当時の姿で残っているところはなかなかない。こういう貴重な建物にはぜひとも触れておくべきだと強く思う。
【箱館奉行所】基本情報
箱館奉行所
■住所:北海道函館市五稜郭町44
■利用時間:
9:00~18:00(4~10月)
9:00~17:00(11~3月)
9:00~15:00(1月2~3日)
※最終入館は閉館時間の15分前
■休業日:12月31日~1月1日
※臨時休館日あり
■利用料金:大人 500円
小人 250円 未就学児 無料
※団体料金あり
■駐車場:なし
■電話:0138-51-2864
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江戸時代、蝦夷地の行政を司った遠国奉行・箱館奉行の役所。箱館奉行は享和2年(1802)に設置され、奉行所は翌年に函館山のふもとに建てられた。幕末の元治元年(1864)になると防衛上の理由から、蘭学者の武田斐三郎が設計した五稜郭へ移転。江戸幕府が崩壊したあとは明治政府に引き継がれるものの、明治元年(1868)に榎本武揚を中心とした旧幕府軍が占拠して五稜郭で蝦夷島政権を樹立。しかし、明治2年(1869)には新政府軍の総攻撃によって榎本軍は降伏している。その後、明治4年(1871)には開拓使の札幌移転に伴って奉行所は解体。昭和時代の後期になると奉行所復元の待望論が高まり、平成22年(2010)に復元された。
復元されたものとはいえ、奉行所の中を歩き回るというのはとても貴重な体験だ。
実は五稜郭に「箱館奉行所」の建物が存在したのはわずか7年。今は静かな「五稜郭公園」がその7年間でどんな時間を過ごしたのか、それを想像するだけでも楽しくなってくる。
ちなみに、映像シアターの復元工事の映像はけっこう面白いのでがオススメだ。
「ラッキーピエロ」のハンバーガーはやっぱりおいしい!
「五稜郭」をたっぷりと楽しんだワタシたちはさすがに空腹を覚え、「五稜郭タワー」近くの「ラッキーピエロ」へ。函館に来たら「ラッキーピエロ」のハンバーガーは絶対にいただかないと!
【ラッキーピエロ 五稜郭公園前店】基本情報
ラッキーピエロ
五稜郭公園前店
■住所:北海道函館市五稜郭町
30-14
■営業時間:9:30~22:00
■休業日:無休
■駐車場:あり
■電話::0138-55-4424
「ラッキーピエロ」のハンバーガーはボリューム満点だし、やっぱりうまい! どの料理も味がしっかりしていて、「食べたぁ~」という満足感に浸れるのがいい。ソースのかかったフライドポテトもおいしくて、手が止まらなくなってしまった。
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ワタシたちが訪れたのは昼時を外したタイミングだったため、店内はそれほど混んでいなかった。
ただ、返却口はこれまで来店したお客さんの食器が山のように積まれていて…。これから食器を片づけるお店の方々が気の毒になってしまうほどだった。
…なんて余裕をワタシたちが見せられるのもここまで。なぜかというと、この日は夕方から函館山へ行く予定だから。ああ、やっぱりワタシたちは観光スポットを詰め込みすぎだ…。
「巴の港の文学少女 in 北海道」一覧
①【函館食道楽】初日からグルメ三昧!
②【函館スポット巡り】マニアックな穴場を探してあっちこっち
③【湯倉神社】松前神楽をすぐそばで堪能!
④【五稜郭】五稜郭タワーからラッキーピエロまでまるっと楽しむ!
⑤【函館山】町が浮かび上がる夜景に疲れも吹っ飛ぶ!?
⑥【はこだて自由市場】COFFEEマルシェのイクラ丼で朝食を
⑦【函館市文学館】学術員さんの石川啄木の解説は聞き応え十分!!
⑧【函館市北方民族資料館】北方民族の歴史と文化を学べる、見どころ満載の資料館
(お出かけ日:2022年8月20日~8月22日)
※敬称略させていただきます。
※施設情報は2025年2月時点のものです。