「天才」
Kに竹中英太郎の作品を見せたときの最初のひと言がそれだった。
ならば、これらの作品を実際にご覧に入れましょう。
なに? お刺身も食べたい!?
「湯村の杜 竹中英太郎記念館」は山梨県だけど、「箱根関所」も行きたいということなので、それならば神奈川県の西部の魚のおいしそうな地域で宿探し…。
そんなこんなで1日目は山梨、2日目は山梨~真鶴、3日目は箱根~小田原を観光するという、おおまかなスケジュールが決定。
出発は2023年9月28日だ!
夢と現実のはざまにいざなわれ…
Kとは7時に合流し、「湯村の杜 竹中英太郎記念館」には10時頃に到着。
ワタシとしては数年ぶりの訪問となる記念館。
記念館の館長であり、竹中英太郎の娘さんである竹中紫さんからは年賀状を毎年送っていただいていたが、果たしてワタシのことを覚えているのか…。
…なんて不安を抱いていたら、記念館の扉を開けてくれた紫さんがにっこりと微笑んでくれた。
顔を見て思い出してくれたようでホッとひと安心。
まあ、ワタシって特徴のある髭面をしてますしね。
湯村の杜 竹中英太郎記念館
■住所:山梨県甲府市湯村3-9-1
■開館時間:10:00~16:00
■休館日:火・水曜日 ※臨時休館あり
■入館料:高校生以上 300円 小・中学生 200円
■駐車場:あり
■電話:055-252-5560
■ホームページ:湯村の杜 竹中英太郎記念館
湯村温泉に佇む記念館。昭和時代の画家・竹中英太郎(1906~1988)が戦前に描いた推理小説の挿絵から、長男で元祖ルポライターといわれた竹中労のため、昭和42年(1967)以降に筆をふるった絵画まで、数多くの作品を展示。
竹中英太郎の作品は幻想的だ。そして、同じ画家なのにさまざまな作風がある。
数々の作品を見ていると、夢とうつつの間を行き交っているような気分になってくる。
ワタシがもともと竹中英太郎に興味を持ったのは、推理作家・横溝正史の作品の挿絵を描いていたということを知ったのがきっかけだった。
しかし、挿絵以外の作品を実際に見て…とにかく圧倒された。
推理小説の挿絵だけでも目くるめくような世界が広がっている。
耽美、猟奇、華麗、繊細…どんな言葉で言い表したらいいのかわからない世界観だ。
というか、どんな言葉も陳腐に思えてしまう。
ここに掲載させていただいた作品はほんのごく一部でしかない。
この世界はナマで味わってほしいと心から思う。
作品を見たあとはコーヒーをごちそうになりながら、紫さんとのんびりトーク。
竹中英太郎の描く女性の輪郭があいまいなのは、少年時代に警察署で見たある光景が心に残っていたからではないかという興味深い話を教えていただいた。
記念館で「桜散る女」を展示した際、上下逆さまだったのをお客さんに教えてもらって直したというエピソードには大笑い。
この頃には、Kは竹中英太郎だけでなく紫さんの大ファンになっていた。
ワタシもこの素敵な記念館は大好きなので、2人でまた訪れようと約束するのであった。
記念館を見学したあとはJR・甲府駅のほうに移動して昼ごはん。
山梨に来て食べるとしたら、やっぱりほうとうでしょう!
ということで「甲州ほうとう 小作 甲府北口駅前店」へ。
ここでいただいた料理の写真をお互いに撮ったのだが…あとで確認したらとんでもないことに!?
それではご覧いただこう。
最初の2枚はKが、続く3枚はワタシがそれぞれ撮影した写真である。
料理は馬刺し、豚肉辛口ほうとう、おざらなのだが…。
おわかりいただけただろうか。
ワタシがいかに勢いのみで(というか適当に)撮っていることが。おざらなんて、ねぇ…。
Kの評価は「全然おいしそうじゃない」とバッサリ。ひどい…。
今後も2人の写真の差を味わっていただくことになると思う。
というか、料理は基本的にKの写真を使わせてもらうつもりです…。
「湯村の杜の幻想世界 in 山梨&神奈川②「甲斐善光寺」~見どころ満載の甲府の古刹~」へつづく
(お出かけ日:2023年9月28日~9月30日)
※一部を除き敬称略させていただきます。
※施設情報は2024年8月時点のものです。
※竹中英太郎さんの作品は許可をいただいて掲載しています。
(C)2006 湯村の杜 竹中英太郎記念館 金子 紫